江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
秋吉真由美 2019/12/12 |
次は、同館の川村佳男主任研究員が同展の見どころを紹介。「奥が深い三国志。ゲームや漫画、小説など様々な三国志の世界がありますが、今回は考古学から見る三国志の世界が楽しめます。出土品や資料などを通して、三国志の世界を見るとどんな景色が見えるのか、そこにこだわりました」と話します。
「やはり曹操の墓が体感できるのは貴重です」と川村さん。「地下の部分ですが、ここでしか味わえないスケール感だと思います」。
曹操一族の墓から出土した「『倉天』磚(そうてんせん)」。「刻まれた文字に注目してください。一番左の行の上から2文字目と3文字目。三国志好きには刺さる言葉ですよね」と川村さん。
「『倉天(蒼天)すなわち死す』と書かれています。西暦184年、後漢時代の末期に起こった、三国志の幕開けを告げる『黄巾の乱』を起こした宗教結社『太平道』のスローガンが書かれているんです。曹操一族の中に『太平道』に関係する人物がいた可能性をほのめかす出土品なんですよ」(川村さん)。
「この石牌『魏武王常所用挌虎大戟(ぎのぶおうつねにもちいるところのかくこだいげき)』は曹操の墓であることの決め手となったものです。海外初公開の展示品なので、貴重ですよ」。
三国志の魅力は「なんといっても奥深さにある」と川村さん。「登場人物の人間味、個性も楽しい。今回の展示では、それぞれのキャラクターの魅力が堪能できるような解説と展示を心がけました」と話します。
展示の魅力を紹介してイベントは終了。「今日はゲームや考古学など、いろいろな切り口から三国志を語ることができて楽しかったです。三国志展は、何度行っても新しい発見がある展示です。ぜひ足を運んでみてください」と小日向さん。鈴木さんと越後谷さんは「これからも三国志を盛り上げていきましょう」と呼びかけていました。
トークショーの前後、ロビーでは、中央の壁面を巨大スクリーンに見立てて三国志ゲームをプレイするイベント「夜な夜な大合戦」を実施。トークショーに引き続き、小日向さんや鈴木さん、越後谷さん、ガーリィレコードが参加し、こちらも盛り上がりを見せていました。
この日、ロビーでは曹操や劉備、孫権の可愛らしいイラストに色を塗ってオリジナルの缶バッジが作れる「夜なべでMY缶バッジ」コーナーなども設け、子どもたちを中心ににぎわいを見せていました。
自由に色を塗って…
ガチャン!とレバーを引くと
MY缶バッジが完成!
屋外では、中国などで見られる「天灯」を再現した「孔明の危機!? 三国志的イルミネーション」を展開。幻想的な雰囲気でイベントに華を添えていました。
展示だけではない、三国志を体感しながら楽しめる一夜限りのイベントは大盛況のうちに幕を下ろしました。九州国立博物館特別展「三国志」は2020年1月5日まで好評開催中です。
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