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美術史に燦然と輝く芸術家の作品がずらり。久留米美術館開館10周年記念展はアーティゾン美術館の「いま」を伝える80作品

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アルトネ編集部
2026/02/25
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 美術史に名を連ねる印象派から20世紀美術の巨星はじめ、近世美術から現代作家の作品まで、東西の燦燦 たる美術品80点が揃う展覧会「美の新地平―石橋財団アーティゾン美術館のいま」が久留米市美術館で2月14日(土)開幕しました(5月24日まで)。
 本展は、久留米市美術館(旧 石橋美術館)開館10周年を祝し、アーティゾン美術館(東京・京橋、2020年開館、旧 ブリジストン美術館)から選りすぐりの石橋財団コレクションを展開するというもの。

 株式会社ブリヂストン創業者・石橋正二郎氏の個人収集からスタートしたコレクションは、どのように拡張し、どんな風景を見せてくれるのでしょう。会場の様子をほんの少しだけレポートします。

 展覧会は、「抽象絵画」「印象派プラス」「近世美術プラス」「パウル・クレー・コレクション」「日本近現代プラス」「同時代の美術家たちと」の全6章構成。
 アーティゾン美術館の「今」を語るにおいて、真っ先に、大きなボリュームで紹介されているのが「抽象絵画」です。

会場風景 第1章 抽象絵画の一コマ
(左)ボッチョーニ《空間における連続性の唯一の形態》1913年(1972年鋳造)
(右)ヴァシリー・カンディンスキー《自らが輝く》1924年 
石橋財団アーティゾン美術館蔵

 キュビズム、フォービズム、アンフォルメル、抽象表現主義……20世紀絵画の成立に決定的な影響を与えることになったセザンヌから、戦後の抽象美術へと至る系譜を代表的な芸術家の作品でたどっていけるような内容です。

ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904-06年
石橋財団アーティゾン美術館蔵

 ピカソ、マティス、ブラック、ポロック、ロスコ、フランケンサーラ―、オキーフ……‟教科書で見たあの芸術家の作品 ”を、目の前で堪能できる貴重な機会となっていました。

 この展覧会の6章のうち、3つの章タイトルに「プラス」とついていることにお気づきでしょうか。アーティゾン美術館開館以前のコレクションがより拡充されたことを示すというこの記号、新しく加わった作品や視点に注目しながら、歩みを進めていきましょう。

会場風景   マネ、ドガ、ルノワールの作品が並ぶ 第2章 印象派プラスの一コマ
(左)ベルト・モリゾ《バルコニーの女と子ども》1872年
(右)メアリー・カサット《日光浴(浴後)1901年
石橋財団アーティゾン美術館蔵

 印象派を代表するマネやルノワールらの珠玉の作品群に加えられたのは、メアリー・カサットを含む4名の女性画家の作品。自由で進歩的であった「印象派」の姿をより鮮明にうつし出すコレクションとなっています。
 旧 石橋美術館で展示されることも多かった近世美術は、伊年印《源氏物語図 浮舟、夢浮橋》(前期展示2/14~5/24)が久留米において初公開、そして、日本近現代では、石橋正二郎氏の時代から収集に力を注いできた藤島武二の代表作のひとつ《東洋振り》が、新たにコレクションに加えられたものとして紹介されていました。

(左)藤島武二《東洋振り》1924年、(右)藤島武二《黒扇》1908-09
石橋財団アーティゾン美術館蔵
新しくコレクションに加わった作品が紹介される一方、長年、コレクションの顔とされてきた作品も展示されている。旧 石橋美術館で展示されていた作品に再会する喜びも
青木繁《海の幸)1904年 石橋財団アーティゾン美術館蔵

 様々な東西の巨匠の作品に出会える本展ですが、ひとりの芸術家のコレクションとして、その作品数、内容ともに傑出しているのが「パウル・クレー・コレクション」ではないでしょうか。石橋財団は2019年に24点のクレー作品を一挙収集、現在は画業の変遷を網羅する31点をもち、今では国際的にも有数のコレクションとなっています。珠玉の作品が揃うこの機会、ぜひ会場でご堪能ください。

 展示の最終では、アーティゾン美術館オープン後、継続的に行われている現代アーティストと同館コレクションのコラボレーション作品も紹介。従来のコレクションに現代美術が加わるだけでなく、新な作品の見方、楽しみ方をも感じさせてくれます。

森村泰昌《M式「海の幸」第3番:パノラマ奇綺譚》2021年 ©Morimura Yasumasa

 「過去から現在までアートの世界を見渡すことができ、アートの夢や未来を予感させ、創造性の胎動が感じられる場」を目指し、ARTとHORIZON(地平)を組み合わせた造語を館名としたというアーティゾン美術館。
 眼と心がよろこぶ、そのコレクションの「いま」を目の前に、ブリヂストン創業者・石橋正二郎氏が残した「世の人々の楽しみと幸福(しあわせ)のために」という言葉の意味とその歴史の大きさを思います。
 久留米市美術館の庭の花々も咲き始めたこの季節、美術館隣の石橋正二郎記念館もリニューアルオープン(2/14)したばかりです。ぜひ会場を訪れてみてください。

久留米市美術館開館10周年記念展 美の新地平
―石橋財団アーティゾン美術館のいま

会期:2026年2月14日(土)〜5月24日(日)
会場:久留米市美術館
主催:久留米市美術館、西日本新聞社、読売新聞社、テレQ
入場料:一般1,500円、シニア1,200円
    ※大学生以下無料
    ※( )内は15名以上の団体料金
問合せ:TEL 0942-39-1131(久留米市美術館 )

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