江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
2024/07/16 |
分類の意外性を紹介
クジラに最も近い動物はカバ、モモンガとフクロモモンガは全く別系統―。そんな哺乳類の分類の意外性をテーマにした展覧会「大哺乳類展―わけてつなげて大行進」が、福岡市早良区の市博物館で開かれている。分類や系統と聞くと「難しそう」と身構えてしまいそうだが、会場では、数多くの剝製や骨格標本などを使い、進化の不思議や多様性を分かりやすく解説。迫力満点の展示もある。肩の力を抜いて見どころを紹介する。 (写真と文・石田禎裕)
一番の目玉は、国立科学博物館(東京)が所蔵する貴重な剝製など約200点が列をなす「大行進」。圧倒的な存在感だけではない。よく見ると、動物たちが同じグループや近い系統ごとに並んでいる。ゾウの上にはジュゴンの親子を配置。シャチや小型クジラのユメゴンドウの近くにはウシ科のインパラなどが並び、クジラ類とウシやカバの偶蹄(ぐうてい)類が、同じ「鯨偶蹄目」に分類されていることが分かる。ヒトの“兄弟”といえるサルの近くにはリスやネズミの姿もある。
「大迫力」といえば、世界最大の哺乳類、シロナガスクジラの心臓の実物大レプリカも負けていない。高さはなんと166センチ。「2心房2心室」の構造は、ヒトとも共通する。アジアゾウの全身骨格も見応え十分。動物園でおなじみだが、骨格を間近に見ると、その大きさを改めて実感できる。
このほか、絶滅した有袋類のフクロオオカミや、今回の展覧会で初公開となるクロサイの赤ちゃんなどの貴重な剝製も登場する。意外な分類に驚いたり、珍しい動物の剝製に見入ったり―。夏休みの思い出に、驚きと発見がいっぱいの哺乳類の世界にどっぷり漬かってみては。
■大哺乳類展-わけてつなげて大行進
8月25日まで、福岡市博物館。西日本新聞社など主催、大和ハウス工業特別協賛。入場料一般2千円、高大生1200円、小中生800円、3歳以上の未就学児300円。月曜休館(7月15日と8月12日は開館、7月16日と8月16日は休館)。西日本新聞イベントサービス=092(711)5491。
=(7月13日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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