江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
秋吉真由美 2021/08/05 |
九州国立博物館(福岡県太宰府市)で開催中の特別展「皇室の名宝 ―皇室と九州をむすぶ美―」。宮内庁三の丸尚蔵館が所蔵する約9,800点の皇室のコレクションの中から、皇室の御慶事の際に九州各地から献上された品や日本美術の名品などが一堂にそろいます。
九州ゆかりの品々が集結
第1章「皇室の近代を彩る」では、九州ゆかりの作品を紹介します。
平成2年、上皇陛下即位に際し、主基地方に大分県が選ばれたことから、大分市出身の髙山辰雄が絵を担当した屏風「平成度主基地方風俗歌屏風(へいせいどすきちほうふぞくうたびょうぶ)」。平成の御即位「大饗の儀」で飾られました。
伊藤博文の九州・沖縄視察に同行した山本芳翠による作品「琉球中城之東門」や、明治宮殿の調度品の有田焼「色絵葡萄栗鼠図花瓶(いろえぶどうりすずかびん)」、明治宮殿の装飾用に薩摩焼の名工である十二代沈壽官によって制作された「色絵金彩菊貼付花瓶(いろえきんさいきくはりつけかびん)・色絵金彩菊貼付香炉(いろえきんさいきくはりつけこうろ)」などが並びます。
帝室技芸員による名品たち
宮内省は明治23(1890)年、美術工芸家の技の継承を目的に、終身制の栄誉職の地位を与える帝室技芸員制度を発足。同展では、絵画や陶磁、染織など20人の帝室技芸員の作品が展示されています。
昭和度大礼で主基地方(福岡県)の風俗歌屏風を制作し、大正6(1917)年に帝室技芸員に任命された山元春挙の作品「晴天鶴(せいてんかく)」。
昭和9(1934)年に帝室技芸員に任命された板谷波山による白磁花瓶「葆光白磁枇杷彫文花瓶(ほこうはくじびわほりもんかびん)」は、板谷波山が発明した光沢を抑えた葆光釉(ほこうゆう)を施したもの。
皇室との縁が深く、大正後期から御下命を受けて大作を手がけてきた横山大観の「龍蛟躍四溟(りゅうこうしめいにおどる)」。献上を表明して制作されたものだそう。
1900年のパリ万国博覧会に出品された並河靖之の最高傑作「七宝四季花鳥図花瓶(しっぽうしきかちょうずかびん)」。漆黒の背景が日本の四季を際立たせる繊細な職人技が直に感じられる作品です。
「蒙古襲来絵詞」や伊藤若冲「動植綵絵」は圧巻!
第2章「皇室聚宝(こうしつしゅうほう)」では、日本美術の名品を展示しています。
モンゴル襲来の合戦を描いた国宝「蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば)」。舞台は博多湾。合戦に参加した熊本の武士・竹崎季長が描かせたものと言われています。8月11日からは後巻が展示されます。
伊藤若冲による国宝「動植綵絵(どうしょくさいえ)」。若冲が40歳頃から約10年間で描き上げた30幅の大作です。本展では、そのうち12幅を前期・後期で展示替えします。
動物たちが今にも動き出しそうな精緻な描写は圧巻。じっくりと堪能できる貴重な機会となっています。また、「蒙古襲来絵詞」と「動植綵絵」は7月16日、文化庁の文化審議会が国宝に指定するよう文部科学大臣に答申しました。
グッズも充実
併設するグッズ売り場では展覧会オリジナルグッズを販売。動植綵絵のポスターやマグネット、メモ帳などバラエティー豊富にそろっています。
現在、九州国立博物館で開催中の特別展「皇室の名宝 ―皇室と九州をむすぶ美―」。開催は8月29日まで。
※期間中、前期(~8月9日)・後期(8月11日~29日)で展示替えあり
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