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【ピカソ、フィンランドテキスタイル、あの絵本作家の日本初展覧会も!】2022年度、長崎県美術館の注目展覧会

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アルトネ編集部
2022/02/28
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 九州、山口エリアの展覧会情報を発信するARTNE(アルトネ)による、各施設の展覧会ラインナップから注目の展覧会を紹介するシリーズ。今回は長崎県美術館編です。

 

■制作の過程や方法に焦点を当て、一つ一つの作品を形づくる表現の特質に迫る

企画展「テクテクテクネー:技法でひらく想像世界」
2022年4月9日(土)~6月5日(日)

 この作品は何を使って、どのようにできているのだろう? —芸術作品の制作に用いられた素材や技法について思いを巡らせることは、鑑賞体験にさらなる深みをもたらすはずです。

 本展では、制作の過程や方法に焦点を当て、一つ一つの作品を形づくる表現の特質に迫ります。展覧会のタイトルにある「テクテクテクネー」という言葉が示す通り、テクテクと展示室を歩んでいけば、多彩なテクニックとテクスチャーからなる作品と出会うことになるでしょう。そもそも、作品は様々な技法やそれにまつわる知識(テクネー)の賜物といえます。

 会場では長崎県美術館のコレクションに加え、九州圏内の美術館やアーティストの所蔵作も多数織り交ぜ、絵画・版画・写真・彫刻など多様なジャンルの作品を「顔」「花」「水」「音」「黒」のテーマに沿って紹介。身近な存在から抽象的なものへと視野を移しつつ、想像力を自由に羽ばたかせていく体験の場を目指します。

 

 

■「がまくんとかえるくん」の絵本作家アーノルド・ローベルの日本初の展覧会

『ふたりはきょうも』(1979)表紙下絵
Courtesy of the Estate of Arnold Lobel.
© 1979 Arnold Lobel. 
Used by permission of HarperCollins Publishers.

「がまくんとかえるくん」誕生 50 周年記念 アーノルド・ローベル展
2022年6月18日(土)~8月21日(日)
 
 小学校の国語の教科書でおなじみの名コンビ「がまくんとかえるくん」で知られる絵本作家アーノルド・ローベル(1933-1987)の日本初の展覧会。本展では、「がまくんとかえるくん」シリーズを中心とする約 30 冊の絵本を、貴重な原画やスケッチ約200点とともに紹介します。

 また、アニメーション作家の加藤久仁生が、がまくんとかえるくんの日常を描いたアニメーション「一日一年」も特別上映。ローベルの豊かな絵と言葉によって紡ぎ出されるユーモラスで温かな世界をお楽しみください。

 

 

■20世紀美術における最大の巨匠、パブロ・ピカソの創作の原点に迫る

 

NBC 創立 70 周年記念 イスラエル博物館所蔵 ピカソ―ひらめきの原点―
2022年11月11日(金)~2023年1月9日(月・祝) 

 20世紀美術における最大の巨匠の一人、パブロ・ピカソ(1881-1973)。本展は、考古資料から現代美術までを網羅する世界有数のコレクションで知られるイスラエル博物館(エルサレム)の収蔵品より、初期の「青の時代」から晩年までのピカソの紙作品(ドローイングと版画)を中心に構成されるものです。

 生涯にわたってピカソを魅了した「女性」「芸術家とモデル」「ミノタウロス」「闘牛」といったテーマや版画における多様な試みをめぐる考察を通して、絶え間なく自らの芸術を刷新し続けたピカソの創作の原点に迫る貴重な機会となるでしょう。

 

 

■時代に応じたデザインの展開を紹介。テキスタイルデザインの魅力に触れる

「プーヴィッララプソディア」(1958年)
タンペレ歴史博物館所蔵 
Finlayson® ⒸFinlayson Oy

創業200周年記念 フィンレイソン展
2023年1月21日(土)~3月26日(日) 

 フィンレイソンは、1820年創業のフィンランドのホームテキスタイルの会社です。寝装具や室内装飾等のためのテキスタイル(布地)をこれまで生産してきま
した。北欧の自然や文化に着想を得た独自のデザインにより、高い人気を博しています。

 本展では、時代に応じたデザインの展開を紹介するとともに、布地や糸の見本帳、デザインの原画といった、貴重な資料も展示します。生活に深く浸透し、人々にくつろぎや安らぎを与えるテキスタイルデザインの魅力に触れる機会となることでしょう。

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映画「美術之鬼」完成披露上映会

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特別展「はにわ」

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2025/04/23(水) 〜 2025/05/03(土)
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2025/04/05(土) 〜 2025/05/04(日)
福岡三越9階 三越ギャラリー

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