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【コラム】エルマーのぼうけん展連載㊤  光や音で作品世界を再現

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アルトネ編集部
2024/08/18
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米国の名作児童文学「エルマーのぼうけん」シリーズの世界を体感できる「おいでよ!夏の美術館vol.1 エルマーのぼうけん展」(西日本新聞社など主催)が、福岡アジア美術館で開かれている。本展の見どころを3回に分けて紹介する。

 同シリーズは、エルマー少年が知恵と勇気でさまざまな困難を乗り越えながら、竜やその家族を助け出す冒険物語。本展では光や映像、立体造形による演出で、作中の場面を体感できる仕掛けがいくつもある。

 会場に入ると、鳥の鳴き声や獣のうなり声、川のせせらぎの音が聞こえてくる。竜が捕らわれた「どうぶつ島」に渡ったエルマーになった気分で、今から始まる冒険を前に胸が高鳴る。

会場の入り口では鳥の鳴き声や獣のうなり声が聞こえてくる。さあ、冒険の旅に出発だ!

ワニの背中を伝って川を渡る場面を再現したコーナーは、子どもたちに大人気。床に並んだ背中を次々にジャンプする。糸島市の小学3年、前田潤依(うい)さん(9)は「ワニが生きていたら食べられてしまうかも」。

 物語の終盤、竜と別れたエルマーが列車で帰路に就く場面は、草むした線路の映像を床に映して表現している。足元をじっと見つめる子どもたちが冒険の終わりを感じているようで、なんだか寂しげだ。

 細かな遊び心にも注目してほしい。挿絵の原画を解説するカードには、内容に応じて本物そっくりのガムやキャンディーの模型が張り付いている。会場にちりばめられた演出を見つけていくのも、本展の楽しみ方の一つだろう。

       ◇   ◇

おいでよ!夏の美術館vol.1 エルマーのぼうけん展 25日まで、福岡市博多区の福岡アジア美術館で開催中。一般1400円、高大生千円、小中生700円、未就学児無料。問い合わせは西日本新聞イベントサービス=092(711)5491。

  
=(8月8日付西日本新聞朝刊に掲載)=

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