木梨憲武展 Timing-瞬間の光り-
2020/01/26(日) 〜 2020/03/01(日)
09:30 〜 18:00
福岡アジア美術館
2020/02/13 |
木梨憲武さん(57)といえばバラエティーでおなじみのお笑いタレントだが、アーティストとしても活躍する。四半世紀を超える活動の軌跡を紹介する個展「木梨憲武展 Timing-瞬間の光り-」(TNCテレビ西日本、西日本新聞社など主催)が、福岡市博多区の福岡アジア美術館で開かれている。明るさにあふれ、会場の雰囲気で自在に作品に手を加える自由さ、妻で女優の安田成美さんら家族への愛にあふれた約150点が並ぶ。
1994年、テレビ番組の企画で絵画に挑戦したのがアーティスト活動の始まり。最初の巡回展は2年間で40万人超を集めた。今回も2018年から巡回し、福岡での初日入場者は約2700人。今月1日には累計で50万人に到達した。
手をイメージしたオレンジや水色、緑の線が直径1.6メートルの円盤キャンバスに縦横無尽に走る。「リーチアウト」と題されたシリーズの一つ。空のケチャップ容器に絵の具を入れ、出具合を見ながら一発勝負で作品化する。
福岡での個展は5年ぶり。ファンに楽しみな作品もある。段ボールアート「フェアリーズ」は額装され、本格的な作品として福岡で初めて公開された。「妖精と福岡に帰ってきました。福岡って聞くと何が楽しみなのか、一緒に来たがる人が多いんですよ」と笑う木梨さん。角が生えていたりむちを持っていたりと妖精たちは自由気まま。モデルは会場で出会った人たちだそうだ。博多の夜も飛び回っていそうな雰囲気だ。
開幕2日前には、木梨さんが現地入りして作品の仕上げなどをした。「1日かけて成美さんが展示を一緒に考えてくれた。楽しい瞬間ですよ」。夫婦の強い絆が感じられる。
自ら描いた絵本の原画もある。「絵は絵の具があれば、オブジェははさみと紙があればできる。子どもたちにつくる楽しさを知ってもらいたい」。会場には木梨ファンならずとも、じっくり眺めて楽しめる作品がめじろ押しだ。
(文・日高三朗、写真・古賀亜矢子、駄道賢剛)=2月6日西日本新聞朝刊に掲載=
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