人気の陸奥Ａ子さん原画展「おとめチック」ブーム立役者　北九州市漫画ミュージアム【コラム】

北九州市漫画ミュージアムは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、2月28日（金）から3月10日（火）まで、臨時休館中です。

北九州市民文化賞を昨年受賞した漫画家、陸奥Ａ子さんが手掛けた作品原画を紹介する「収蔵原画名品展」が、小倉北区浅野の北九州市漫画ミュージアムで開かれている。ミュージアムが所蔵する約４千点のうち、冬から新春にかけての場面が描かれた５０点を厳選して展示した。３月２６日まで。

  陸奥さんは北九州市出身で、１９７０～８０年代に少女漫画雑誌「りぼん」の看板作家として活躍。若い男女の日常の恋愛模様を軟らかいタッチで描き、当時の女子中高生らに「おとめチック」と呼ばれるブームを巻き起こした。
  会場では、４０年前の「りぼん」の表紙を飾ったカラーのイラストや、製版時の粘着テープ跡が残る生々しい漫画原画などを紹介。ファンからの寄贈を受け、陸奥さんがイラストを手掛けた「りぼん」付録のトランプも展示している。
 

  一般客の撮影も許可されており、作品の写真を会員制交流サイト（ＳＮＳ）などで発信できる。ミュージアムの表智之専門研究員は「こうした優れた作家が北九州にいることを、来館した多くの方に広く発信していただければありがたい」と話した。 （向井大豪）=2月16日西日本新聞朝刊（北九州京築版）に掲載=