浮世絵に見る歌舞伎の世界

※ご来場前に、北九州市立美術館ホームページで詳細をご確認ください。

　北九州市立美術館は、日本や欧米の近代絵画や現代美術作品など約7,700点のコレクションを誇ります。そのなかで浮世絵版画は約1,400点に及び、同館の特色のひとつとなっています。また、数は少ないながらも珠玉の現代日本画も所蔵しています。

　本展は、歌舞伎演目「仮名手本忠臣蔵」を題材にした作品を中心に、歌舞伎絵を特集します。

　歌舞伎絵は、浮世絵版画のなかでも主要な題材で、舞台を描いたものや演者を描いた役者絵などがあります。また、演目の名シーンに名所絵や美人画を組み合わせたものや戯画など、遊び心を感じる浮世絵も多くあります。そこからは、歌舞伎が江戸の人々の娯楽としていかに身近であったか、そして浮世絵が歌舞伎とともに発展を遂げてきたことを読み取ることができるでしょう。

　このほか、北九州市ゆかりの画家竹久夢二をはじめ、現代日本画の巨匠東山魁夷、平成の日本美術院を牽引した松尾敏男らの日本画の大作を展示します。江戸のエンターテインメント・歌舞伎の世界と現代日本画の粋を、北九州市立美術館コレクションを通してお楽しみください。

　また、展覧会にあわせてエントランス等では、平成中村座小倉公演（2019年11月1日～11月26日）の夜の部の演目「小笠原騒動」のなかで、中村七之助さんが実際に着用していた衣装や舞台写真を展示、舞台ビデオを放映します。