九州、山口エリアの展覧会情報&
アートカルチャーWEBマガジン

ARTNE ›  EVENT ›  鴨居玲のスペイン時代

国立美術館 コレクション・プラス

鴨居玲のスペイン時代

― スペイン・バロックの巨匠ジュゼペ・デ・リベーラの作品とともに

日程  2023/04/07(金) 〜 2023/06/11(日)
会場 長崎県美術館
LINE はてなブックマーク facebook Twitter

※ご来館前に、長崎県美術館ホームページで詳細をご確認ください。

鴨居玲《廃兵》1974~1976年 油彩・カンヴァス 長崎県美術館蔵

 戦後の日本洋画壇において異色の存在感を放ち、今なお熱心なファンを獲得し続ける画家・鴨居玲。鴨居玲は父親の故郷である長崎県北松浦郡田平村(現・平戸市田平町)に本籍を持っていました。長崎県美術館では、姉の鴨居羊子とともに郷土ゆかりの作家として顕彰を続けてきました。

 鴨居の画家としての最も充実した時期は、1971年2月から3年8か月間にわたるスペイン時代でしょう。特に1971年夏にラ・マンチャ地方の小都市バルデペーニャスに居を構えてからは、それまでの鬱屈を晴らすかのように、優れた作品を次々と生み出していきました。村人たちとの交流を通じて描き出された老人や酔っ払いのシリーズは、人間の喜怒哀楽をカンヴァスに映してきた鴨居のまさに真骨頂として、画業の頂点を成す作品群となりました。

 飛躍の大きな要因に、スペイン美術を研究したことがあげられるでしょう。鴨居はマドリード滞在期、何度もプラド美術館に通い、特にスペイン・バロックの巨匠ジュゼペ・デ・リベーラ(1591-1652)から多くを学びます。この時期の特徴である漆黒の背景からハイライトによって人物が浮かび上がるような「光と闇」の表現は、まさにリベーラ作品の学習の成果でした。

 本展では国立西洋美術館からリベーラの《哲学者クラテース》を特別に借用し、当館が所蔵する鴨居のスペイン時代の作品を比較展示します。それによって、鴨居がリベーラ作品からどのような親和性を感じ取り、自身の制作に反映させていったかを検証します。

 なお本展は、国立美術館と国立アートリサーチセンターが新たに開始した「国立美術館コレクション・プラス」のプレ事業となります。

他の展覧会・イベントを見る

おすすめイベント

RECOMMENDED EVENT
Thumb mini e794a50fea
終了間近

北九州市立美術館 開館50周年記念
「足立美術館所蔵 横山大観展」スライドトーク

2024/04/13(土) 〜 2024/05/02(木)
北九州市立美術館 本館

Thumb mini b156a79869

収蔵作品展
センス・オブ・ワンダー

2024/03/12(火) 〜 2024/05/06(月)
都城市立美術館

Thumb mini 5ac71fa77e

春の特別展「カラーズ ~自然の色のふしぎ展~」

2024/03/16(土) 〜 2024/05/06(月)
北九州市立いのちのたび博物館

Thumb mini d9d6db5602

特別企画展
オードリー・ヘプバーン 写真展

2024/03/20(水) 〜 2024/05/06(月)
鹿児島市立美術館

Thumb mini fb2248f7fb

かみよりつぐかたち -紙縒継像-
新聞紙から生まれる動物たち

2024/03/23(土) 〜 2024/05/06(月)
みやざきアートセンター

他の展覧会・イベントを見る

おすすめ記事

RECOMMENDED ARTICLE
Thumb mini f2f6d58227
コラム

《北九州市立美術館 開館50周年記念「足立美術館所蔵 横山大観展」》大観をみる㊦「龍躍る(山海二十題之内)」 流転を重ねた報国の富士【コラム】

Thumb mini b0aa60c73f
ニュース

櫻井翔さんの思い発信/きょうから「未来への言葉展」/JR九州ホール【NEWS】

Thumb mini 567a64ab56
コラム

【サンリオ史上最大規模の展覧会など】2024年、熊本市現代美術館の注目展覧会!

Thumb mini 0f0896296d
ニュース

《公募》第4回タガワアートビエンナーレ「英展」【NEWS】

Thumb mini f9822df1d3
ニュース

『Art Fair Beppu 2024』開催決定および出展者公募【NEWS】

今週の人気記事

WEEKLY RANKING
特集記事をもっと見る