江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
秋吉真由美 2020/10/20 |
三菱地所アルティアムで開催中の料理家・広沢京子さんの個展「jikijiki展 料理家 広沢京子 食のつながり▷食のひらめき」。生産者が思いを込めて作る“時期時季”のおいしい食材をみんなに“直々”に届けたい。そんな思いで活動する広沢さんに話を伺いました。
会場レポートは、こちら。
―東京から福岡に移住されて11年だそうですね。
結婚を機に福岡に移住したのですが、福岡を訪れたのはイベントにゲストとして参加したのが最初です。その時感じたのが、福岡の人ってすごくウェルカムだなと。そして街が好きになり、プライベートでも福岡を訪れる機会がぐっと増えました。そしてご縁があり、なんと移住することになりました。
―それから福岡の生産者さんとの交流が増えて現在の活動が生まれたと。
そうですね。料理雑誌や広告などに携わることがメインだった東京での仕事から、福岡では子育てもあって、働き方が変わりました。住むことでより生産者さんと近くなって、生産者さんと一緒に何かに取り組むことが増えましたね。もうすぐ誰々の柿が旬だなとか、楽しみにするものがどんどん増えて、ワクワクが毎年積み重なるのが楽しくて。また、毎年食べ続けることで見えてきたのが、“彼らは最高のクリエーター”だということ。地に足を付けて生きていく力があって、食卓に美味しいものを届ける。どんな自然災害があって影響を受けても自然のせいには絶対にしない。「自然の恵みをもらってるから僕らは生きていける」とお話しされるんです。そうサラッとおっしゃる姿に心底惚れて。料理家としてできることを改めて考えさせられました。
食材の旬の時期は短いけど、加工することによって、もう少し長くお届けできる期間が続くのではと考えたんです。生産者さんからおあずかりした“時期時季”のものを、“直々”に届ける。そんなコンセプトで食のレーベル「jikijiki」立ち上げました。
―今回のjikijiki展について
その「jikijiki(じきじき)」にまつわるアイデアから、生産者さんについて、その食材が食卓に届くまでをストーリー仕立てで紹介しています。アトリエをイメージした展示では、ジャムやピクルスなどのびん詰めができる過程や生産者さんとの交流メモ、レシピなどを見ていただけます。また、今回の展示のために改めて生産者さんへ取材して、詳しく紹介しています。私が“偏愛”している一押しの料理道具や器を一堂に展示しているコーナーもありますよ。
―食について、一番大切にしていることは?
人を想うことでしょうか。料理をふるまう相手、そして生産者さんである素材の作り手。自分への食事をサッと作るにしても、それは自分のため。疲れていれば、脂っこいものは避けますよね? メニューを選ぶのも無意識のうちに身体に耳を傾けているんです。食とは、自分を含めて、“人”を想うこと。食べる“人”のことを思って作ることを一番大切にしています。年齢や性別問わず、食は生きていく上で大切なものです。展示を見ていただいて、「こんな道具使っているんだ~」「この器かわいい~」など、引っかかるポイントはどこでもOK! 食はみんなに共通すること。この展示が、食を日々考える、何かのきっかけになればうれしいです。
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
2025/01/21(火) 〜 2025/05/11(日)
九州国立博物館
2024/11/23(土) 〜 2024/12/07(土)
福岡市美術館 2階 特別展示室入口付近
2024/12/07(土)
福岡市美術館 1階 ミュージアムホール
2024/10/05(土) 〜 2024/12/08(日)
熊本市現代美術館