
再興第109回 院展
2025/04/19(土) 〜 2025/05/06(火)
09:30 〜 17:30
北九州市立美術館 本館
アルトネ編集部 2025/04/19 |
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再興第109回院展実行委員会(北九州市立美術館、日本美術院など)が主催する展覧会「再興 第109回院展」が19日(土)から北九州市戸畑区の北九州市立美術館本館で始まりました。
本展では、日本美術院同人作家の新作33点をはじめ、受賞作品、および九州在住作家の入選作品を含む62点が展示されます。
日本美術院は1898(明治31)年、岡倉天心の指導理念のもと、橋本雅邦、横山大観、下村観山、菱田春草ら26名の正員によって創設された日本画の研究機関です。日本の伝統美術の復興と革新を標榜し、新しい日本画の創造を目指しました。一時、経営難から活動休止を余儀なくされますが、天心の一周忌を機に大観らが中心となって再興されました。以来、「芸術の自由研究を主とす 教師なし先輩あり 教習なし研究あり」の精神で多くの画家たちが研さんを重ね、近代日本画の発展を支えてきました。
会場には気鋭の若手から大家まで多彩な作品が一堂に会しています。
開幕に先立ち18日(金)に開催された内覧会には同人の井手康人氏が出席。同氏による「月乃神」の前での作品解説には多くの人が聞き入っていました。
編集部が印象に残った作品を数点、ご紹介いたします。
村上裕二氏(同人)による「青年聖徳太子は紅龍の夢の中へ」。龍の瞳と、玉中の聖徳太子が印象的な作品ですが、近くで見ると龍の鱗や皮膚がゴツゴツと凄い迫力で描かれています。
本作は日本美術院賞(大観賞)を受賞した川﨑麻央氏による「算」。戦国武将でしょうか、鬼気迫る武人の表情に引き込まれます。
ひと口に「近代日本画」といいますが、会場には様々なテーマや画風、表現の作品があり、見飽きることがありません。
個人的にひときわ気になった作品が、足立知美氏の「夢模様」。背景のにある動物(アルパカでしょうか?)が描かれているのは壁紙なのか、あるいは空想上の動物なのか。女性の意味ありげな表情に魅了されました。
「再興 第109回院展」を堪能した後も、北九州市立美術館にはいろんな楽しみがあります。特に新緑が美しいこの季節、エントランスから緑を楽しむ休憩スペースには三沢厚彦氏によるライオンくんがお出迎え。企画展を見た後にも色んな出会いがあるのが美術館の素敵なところですね。
現代日本画の真髄を堪能できる「再興第109回院展」、緑が美しい北九州市立美術館で開催しています。
※会期中、日本美術院同人で本展に《月乃神》を出品している井手康人氏のギャラリートークを開催いたします。
(公式HPはこちら)
再興第109回院展
日時:2025年4月19日(土)~2025年5月6日(火・振)
午前9時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)
会場:北九州市立美術館(北九州市戸畑区西鞘ヶ谷町21-1) 休館日:月曜日(5月5日は開館)
入場料:一般1300円、高大生900円、小中生700円
主催:再興第109回院展実行委員会 (北九州市立美術館、西日本新聞社、日本美術院)
問い合わせ:TEL 093-882-7777
2025/04/19(土)
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2025/04/19(土)
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合同会社書肆吾輩堂