ストリートファイター「俺より強いやつらの世界展」
2020/07/01(水) 〜 2020/09/22(火)
09:30 〜 18:00
福岡市科学館
2020/07/14 |
コンピューターゲームの黎明(れいめい)期、業務用のアーケード機の画面は、色が限られ輪郭もぼやけた「ドット絵」だった。対戦型格闘ゲームの先駆けとなった「ストリートファイター」はそんな1987年、戦いの雄たけびを上げた。
福岡市科学館の会場に入ると、キャラクターコーナーで主人公リュウが出迎えてくれた。等身大パネルは自分と背比べができる。目を見張るのは原画の数々だ。線画で顔や性格、技が固まり彩色される。ドット絵の元はこんな精緻な絵だったのだ。
93タイトルもの作品群。デザイナーが変わると顔やスタイルに個性が反映される。技術革新もあり精悍(せいかん)さとリアリティーが増す。
お目当ての春麗(チュンリー)。ゲーム会社「カプコン」の元デザイナーで、生みの親のあきまん(安田朗)さんが等身大の油彩画を描いた。太ももの筋肉の盛り上がりは競輪選手並み。足技が得意な春麗らしい。
熱狂的ブームが訪れ戦いは進化する。攻略本、漫画やアニメ、専門誌のグラビアが生まれ、メディアミックスで裾野は広がった。宣伝イラストにキャラが勢ぞろいする姿は壮観だ。最新作の「Vチャンピオンエディション」はパソコンで制作し最新技術を駆使した表情、技はリアルだ。
体験コーナーはゲームの世界を味わえる。波動拳の形をやると大スクリーンに波動拳が現れ、車を破壊していく。小さな画面では味わえない迫力は、コロナ禍のストレスも吹き飛ばしてくれそうだ。
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(文・日高三朗、写真・納富猛)
=7月12日付西日本新聞朝刊に掲載=
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