江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
秋吉真由美 2021/06/07 |
ファッションブランド「ANREALAGE(アンリアレイジ)」の軌跡をたどる「アンリアレイジ展覧会『AとZ』ANREALAGE EXHIBITION “A&Z”」が三菱地所アルティアム(福岡市中央区)で開催されています。
ファッションブランドの展覧会ながら、会場に並んでいるのはぎっしりと書かれた「言葉」。アンリアレイジの服づくりは、形や素材、色ではなく、最初に“言葉”を決めるのだそう。同展では、「テーマとコンセプトが服づくりの根幹」とするアンリアレイジの初期から最新のコレクションまでを「言葉と服」でたどります。
アンリアレイジは2003年、デザイナー森永邦彦氏によって設立。2014年にパリコレクションデビュー。2020年に「FENDI」との協業をミラノコレクションで発表したほか、2021年ドバイ万博日本館の公式ユニフォームを担当するなど、国内外から注目されている気鋭のブランドです。
「ファッションに襲われる」――そんなタイトルで始まるのは、予備校に通う森永氏とファッションの出会い。神田恵介氏(ケイスケカンダ・デザイナー)との衝撃の出会いが綴られた文章は、生き生きとした筆致で当時の森永氏をリアルタイムで見ているような感覚へと誘います。
日常を表す「A REAL」と非日常を表す「UN REAL」に時代「AGE」を加えたブランド名の由来から、森永氏の日常と非日常のとらえ方、ブランドロゴについてなど、ブランド設立当初の思いも。
言葉が書かれた壁の隙間をのぞくと広がるのは各コレクションの作品たち。小さな布を縫い合わせた2005年秋冬コレクション「PATCHWORK」、体に合わない服を考え抜いた2009年春夏コレクション「〇△□」、太陽光で黒に変化する新素材を使った2019年春夏コレクション「CLEAR」など、各コレクションの発想のヒントや制作エピソードなどは興味深いです。
そのコレクションの背景やストーリーを読んで、隙間に顔を近づけてみてください。自分だけの空間で作品と向き合えるような、そんな鑑賞スタイルが心地良いです。
2020年9月、動画配信での異例の形式となったパリコレクション。コロナ禍でファッションデザインを模索した森永氏は、2021年春夏コレクションのテーマを「HOME」とします。富士山を舞台装飾に見立てたオンラインショーの裏側など、貴重なエピソードが満載です。
天と地が逆転した世界を演出した2021年秋冬コレクション「GROUND」は、オンラインだからこそできることを実現。
会場では、コレクションの映像も上映しています。ユニークな発想が形となった「言葉と服」の展覧会を、ぜひ会場で体感してみてください。
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
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2024/10/26(土) 〜 2024/12/01(日)
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