江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
2020/05/08 |
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、九州各地の主だった美術館で臨時休館が長引く中、館の中にはインターネットでの発信を模索し、「ネットならでは」の工夫を凝らす動きが出てきている。
各県庁所在地にある公立美術館をはじめ、多くの館が確実な再開時期を見通せずにいる。福岡市美術館、福岡アジア美術館は2月末から休館。3月下旬に再開後、市内での感染増を受け、4月4日から再び休館した。7日には政府が、福岡県を含む7都府県を対象に緊急事態を宣言。同県田川市、直方市などの館も休館した。緊急事態宣言が全国に拡大すると、鹿児島市立が18日、佐賀県立、宮崎県立が21日から、臨時休館を始めた。
ネットでの積極的な発信は「手探り状態」(福岡市美術館)で始まった。同館は4月上旬から、過去の美術講座の映像や、所蔵品の解説をフェイスブックなどに掲載。15日には、英国を代表する美術家で、昨年の春に同館で国内初個展を開いたインカ・ショニバレ氏の立体作品「桜を放つ女性」の写真を公開した。通常の展示では見られない画角もあり、写真であることを逆手に取った。
福岡アジア美術館はアジア美術専門館として個性を放つ。ブログの他、フェイスブック、ツイッターといった複数のツールを使用。「組織的な運用は初めてで、ルール作りからだった」と担当者。所蔵品の紹介や塗り絵提供の他、パキスタンのアーティストによる新型コロナを巡る同国の状況を伝えるメッセージを紹介。更新の曜日を決め、定期的発信に努めている。
大分県立美術館は、開幕が繰り下げになっている「坂茂建築展」の設営風景を動画で紹介。舞台裏を目にすることで、実際の展示にも興味が向く。福岡県立美術館、熊本市現代美術館も、開幕延期中の展覧会について、会場の様子や出展作家の情報を発信している。
休館中でも存在感のアピールが活発になる一方、再開後のウイルス対策は継続的な課題だ。大分県立美術館の場合、3月2日から臨時休館に入り、4月6日に一度再開。県内の状況悪化を受け17日に再び休館するまで、入場者数の制限、出入り口の一本化、氏名や住所の提出要請、SNSでの混雑状況発信など対策を講じて開け続けた。館によると、混乱なく開場できたという。展覧会の規模にもよるが、一つの指標にはなりそうだ。 (諏訪部真)=5月6日付西日本新聞朝刊に掲載=
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