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ロートレックと136人の画家展 連載➀ トゥールーズ=ロートレック「サーカスにて:鞍上の練習」

2020/12/12 LINE はてなブックマーク facebook Twitter

 今回の展覧会のタイトルになっているトゥールーズ=ロートレック(1864~1901)は、南フランス有数の伯爵家の長男として生まれ、幼い頃より絵を描くことが大好きな少年だった。

 

天才的描写 記憶頼りに

 生来の虚弱体質と遺伝性の骨格の病気で、13歳の年と翌年に骨折したことによって、長い療養生活を送ることになった。しかし、それがかえって彼の絵の才能を大きく伸ばすこととなり、父親の友人の動物画家の下で絵を描くようになる。

 中でも、大好きだった馬は、その美しさや、自分にはない躍動感に魅了され、子どもの頃から多くのデッサンや油絵を描いている。

トゥールーズ=ロートレック「サーカスにて:鞍上の練習」

 「サーカスにて」は、晩年に制作された代表作。彼が、アルコール依存症のため病院に監禁されたときに院内において、すべて記憶だけを頼りに描いていることに驚かされる。

 彼は、パリに出てきてからも常連客であったほどサーカスが好きで、力強く走る馬や華麗に乗りこなす女性曲馬師の姿などを、細かく的確なデッサンによって表現している。それは、彼の観察眼の素晴らしさと、天才的な描写力があったからではないだろうか。


 佐世保市の島瀬美術センターで開催中の「ロートレックと136人の画家展」の主な展示作品について、図録を執筆した福井市美術館の河野泰久学芸員が解説します。

=(12月8日付西日本新聞朝刊長崎県版に掲載)=

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