FBS開局50周年記念
ジブリの大博覧会~ナウシカからマーニーまで~
2019/03/15(金) 〜 2019/06/23(日)
09:30 〜 17:30
福岡市博物館
2019/04/15 |
興行収入100億円を超えるヒットを連発するスタジオジブリ。基本は「作る=映画製作」「伝える=宣伝」「売る=配給」の3要素だが、中でも特出しているのが、その宣伝力だ。
「人間は3回広告を見れば消費に走る」。代表取締役プロデューサーの鈴木敏夫さんの持論だ。304億円の収入記録を打ち立てた「千と千尋の神隠し」(2001年公開)の場合、目標動員の2800万人に3回ずつ広告を見せるというすさまじい物量作戦を立てた。
予告編やポスター、テレビCM、大手コンビニとのタイアップ、全国試写会…。1年近いロングラン上映の期間中ずっと新聞広告を掲載し、NHKと連携してジブリのドキュメンタリーも放映した。宣伝費はそれまでの2倍。結果、ほぼ目的通りの2350万人を呼び込んだ。
宣伝は量だけでなく、質も問われる。「千と千尋」は、千尋と美少年ハクの恋愛映画という見方もあるが、宣伝の主役はむしろ不気味なカオナシ。モノや生き物を際限なく飲み込んで暴走するカオナシは、まるで物欲の化身のようだ。そこに焦点を当てることで、作品の哲学的な深みが強調された。
こうした宣伝戦略が練られるのは実は映画の完成前。広報部長の西岡純一さんは「ライカリールを何度も何度も見て、作品の本質を解き明かし、コピーを決めるんです」という。ライカリールとは、動画の元になる絵コンテをつないだ映像のことだ。
「崖の上のポニョ」(08年公開)の最初のコピー案は「子どもの頃が一番良かった」。西岡さんは「救いがないし、本質でもない」と反対。議論の末、「生まれてきてよかった。」に変わった。「宣伝なしでは売れなかったかも」。ヒットの秘密はここにもある。=3月28日 西日本新聞朝刊に掲載=
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
2025/01/21(火) 〜 2025/05/11(日)
九州国立博物館
2024/10/31(木) 〜 2024/11/25(月)
大丸福岡天神店 本館8階催場
2024/09/07(土) 〜 2024/11/24(日)
つなぎ美術館
2024/10/26(土) 〜 2024/12/01(日)
九州芸文館