
特別展「挑む浮世絵 国芳から芳年へ」
2019/11/16(土) 〜 2019/12/22(日)
09:30 〜 17:30
福岡市博物館
2019/11/15 |
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歌川国芳の弟子で最も有名な月岡芳年(1839~92)は、数々の惨殺場面を描いたことから「血みどろの芳年」と呼ばれる。
作品「英名二十八衆句(えいめいにじゅうはっしゅく) 福岡貢(みつぎ)」(67年)(部分)=は、恋仲の遊女の裏切りに逆上した男が、遊郭で関係者を無差別に次々と惨殺する場面を描いている。血をリアルに表現するため赤い絵の具に動物の皮などから抽出したにかわを混ぜ、粘り気と照りを出した。
遺体を観察しようと、芳年は旧幕府軍と新政府軍が戦った戊辰戦争で戦場になった江戸・上野に足を運んでいる。妊婦を裸にして逆さづりにし、包丁を研いで殺害しようとする老いた女も描いた。現代なら「血みどろの絵」は不謹慎と物議を醸すのは間違いない。
浮世絵に詳しい元名古屋市博物館副館長の神谷浩さん(65)は「芳年が残酷な絵を描いたのはドラマ性を高めるためだった。現代人は眉をひそめるだろうが、当時は絵はあくまで絵と割り切られていた」と話す。
絵師は売れるものを描いた。あるときはリアルに、あるときは誇張して表現することにためらいはなかった。作家三島由紀夫と江戸川乱歩は芳年の残酷な絵を随筆で称賛している。芳年はエロチックな美人画や静ひつが漂う作品も手掛けたが、残酷な絵はひときわ強いインパクトを放つ。(大淵龍生)=10月30日西日本新聞朝刊に掲載=
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