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【人気動画クリエイターの展覧会やミュシャ展など】2023年、熊本市現代美術館の注目展覧会!

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アルトネ編集部
2023/03/29
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 九州、山口エリアの展覧会情報を発信するARTNE(アルトネ)による、各施設の展覧会ラインナップから注目の展覧会をご紹介するシリーズ。今回は熊本市現代美術館編です。

 

■熊本市現代美術館の約20年の活動で蓄積されてきた文化的記憶をたどる

マリーナ・アブラモヴィッチ《Count on Us(Star)》
2003 映像インスタレーション 熊本市現代美術館蔵
© Marina Abramović Courtesy of the Marina Abramović Archives

CAMKコレクション展vol. 7 未来のための記憶庫
2023年4月29日(土・祝)~6月25日(日) 

 各種の展覧会は、会期を終えれば姿を消してしまいます。しかし、その出展作の一部が熊本市現代美術館のコレクションに組み込まれることで、その企画や作品の記憶は、展覧会の同時代にいあわせた人々だけでなく、10年後、20年後、さらに未来を生きる人たちにも共有され続けていくことになります。それらの企画や作品は、コレクションによって「熊本の一部となる」ともいえるでしょう。コレクションとは時代を超えて受け継がれる一種の記憶庫であり、地域のアイデンティティを形成する存在でもあるのです。

 本展では、熊本市現代美術館の約20年の活動のなかで蓄積されてきた文化的記憶をたどりながら、パブリックコレクションの意味を確かめ直すことを試みます。

 

■日本画家中村賢次の阿蘇が主題の作品群と、花が主題の作品群を各展示室で紹介

野焼き-阿蘇- 2022 180x700㎝ 作家蔵

G3 vol.150 中村賢次展 畏(おそれ)と安(やすらぎ)
2023年5月17日(水)~7月30日(日)

 熊本出身・在住の日本画家中村賢次が描く主題と表現は幅広く、ヨーロッパの風景から、人物、日本古来の神仏、抽象までを自由に往来しています。作品サイズや形態も、扇子、屏風などの伝統的な仕立てから幅7メートルに及ぶ現代的な大型作品まで、何をどう描くかにあわせ自在です。後続の指導、文化財修復、新聞連載小説・エッセーの挿絵、県内外での個展を開催など、日本画でなし得ることすべてに柔軟な姿勢で取り組み続けています。

 本展では、阿蘇を主題とする作品群と、花を主題とする作品群を各展示室で特集して紹介します。阿蘇については、幼少期から親しみ深い場所ではあったものの、2016年の爆発的噴火に恐怖を感じたところからの重要な主題であると作家は語ります。他方、花については、日々の写生を通じて、四季の変化を感じたり、穏やかな気持ちになる主題と言います。

 阿蘇と花、異界と日常、恐怖と安穏。作家の最新の表現による対比を通じて、「作家のいま」と熊本ならではの自然の表情を感じていただく展覧会です。

 

■人気動画クリエイター(YouTuber)の“制作の舞台裏”を大公開!


動画クリエイター展
2023年7月8日(土)~9月24日(日)※予定

 今や小学生のなりたい職業の一つにあげられるほど、絶大な影響力を持つYouTuber。本展は、それらの動画が持つパワーに着目した展覧会です。一本の動画に隠された努力や想い、人をひきつける工夫など、現在活躍する動画クリエイター(YouTuber)9組の“制作の舞台裏”を大公開します。

 会場にはYouTuberの撮影スタジオの再現コーナーや、動画制作の体験ブースも登場。グリーンバックの前で好きに動いてみたり、VTuberになってみたり……さまざまなYouTuberのなりきり体験を楽しむ、“ジブン発信”のヒントが見つかる展覧会です。

参加クリエイター:おめがシスターズ、鹿の間、しらスタ、葉一、はじめしゃちょー、ひまひま、フィッシャーズ、ポッキー、リュウジ(五十音順・敬称略)

 

■様々な事象を現代美術を通して考察する展覧会

Installation view of Hito Steyerl–A Sea of Data, National Museum of Modern and Contemporary Art, Korea (MMCA), 2022.
Image courtesy of National Museum of Modern and Contemporary Art, Korea (MMCA).
Photography by HONG Cheolki.
Courtesy of the Artist, Andrew Kreps Gallery, New York and Esther Schipper, Berlin.

遠距離現在 Universal / Remote
2023年10月7日(土)~12月17日(日)

 パンデミックをきっかけに考えるようになった社会の在り方、その中の私たちの暮らしや労働など、様々な事象を現代美術を通して考察する展覧会です。全世界規模「Pan-」と、非対面の遠隔操作「リモート」の2つの視点から、グローバル資本主義や社会のデジタル化といった現代美術における従来のテーマを新たに捉えなおします。過剰な監視システムや精密なテクノロジーのもたらす滑稽さ、その中で生きる人間の深い孤独を感じさせる作品群は、今の時代、またポストコロナ時代の世界と真摯に向き合うものです。

出品作家:井田大介、トレヴァー・パグレン、ヒト・シュタイエル、シュ・ビン、ティナ・エングホフ、地主麻衣子、チャ・ジェミン、木浦奈津子、エヴァン・ロス

 

■貴重な作品が一堂に会し、ミュシャ芸術の全貌をときあかす

ポスター「黄道十二宮」1896年、リトグラフ
チマル・コレクション

ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者
2024年2月10日(土)~4月7日(日)

 アール・ヌーヴォーの代表的な画家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、サラ・ベルナールの演劇ポスター「ジスモンダ」など魅力的で自信に満ちた女性を描いた数々のポスター作品で知られていますが、実際に彼が手掛けたジャンルは非常に多岐にわたりました。本展では、特にデザインの仕事に着目することで、マルチ・アーティストとしてのミュシャの先駆性を紹介します。

 チェコ在住のズデニェク・チマル博士のコレクションから、劇場ポスター、書籍の挿絵、ポストカード、お菓子や香水のパッケージ、宝飾品などを中心に、油彩画、水彩画、素描、写真まで数々の貴重な作品が一堂に会し、ミュシャ芸術の全貌をときあかします。

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