江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
アルトネ編集部 2017/04/25 |
ARTNE(アルトネ)では、九州・山口各地に目を向け、アート関連の読み物を届ける。【Life】のコーナーでは、暮らしのそばにあるアートなものに目を向ける。
今回取り上げるのは、佐賀県の郷土玩具である尾崎人形。その代表的存在である鳩笛は、白地につぶらな瞳、赤青黄の鮮やかなラインに一目で心奪われる。素敵なギャラリーで出会えば、その魅力も倍増。尾崎人形の企画展を開催し、若い世代に向けて紹介している佐賀県のクリエイター交流拠点・パハプスギャラリーのオーナー北島敬明氏に、尾崎人形が持つ不思議な引力について聞いた。(編集部)
約730年も前から佐賀県神崎市尾崎西分地区に伝わる尾崎人形。謂れは色々あるようだが、元寇の際に捕虜になった蒙古人がこの地にたどり着き暮らす折、祖国を偲んで土笛を作り吹いていた事がはじまりというロマンチックな土人形だ。
所謂、郷土玩具と言われる部類になるこの人形。その中に「テテップゥ」と呼ばれる鳩の土笛がある。尾崎人形の顔的なアイテムだ。 全国の土人形産地によく見られる鳩笛だが、首を少しひねった独特の姿はこの鳩笛だけ。「ホー」「ホー」と哀愁ある笛の音が特徴。
鮮やかな赤青黄の着色で、赤は蒙古の捕虜の血の色、青は平和、黄は自然を意味していると言われている。
一時、制作が途絶えていたが、高柳政廣(71)さんが4年ほど前に再開し現在も制作を続けられている。伝統を守りながらも独自にデザインした人形は愛嬌があり高柳さんそのもの。地元の小学校や各地で絵付け教室なども開催しており、参加者と楽しそうにオシャベリをするそのキャラクターも尾崎人形の魅力の一つかもしれない。かくいう自分もその魅力に取り憑かれた一人だ。
高柳さんの仕事と人柄に惹かれ、私自身が運営するギャラリーで企画展を開催した事も。 広く知ってもらい、また後継者が現れればという想いからだ。
あいにくまだ後継者は現れていないが、これからも永く続く事を願う。
撮影:藤本幸一郎
北島敬明(きたじま・たかあき)
佐賀市出身。パハプスギャラリーオーナー兼グラフィックデザイナー。ギャラリーでは、県内のクリエイターの発信拠点として、また国県外のクリエイターの紹介も積極的に行なっている。2015年にデザインオフィス アンド ショップ『1.5』をオープン。昨年、台湾の出版社 田園城市文化事業部から『日日無限 NAYUTA 365』を出版。
PERHAPS GALLERY|パハプスギャラリー
佐賀市中央本町2-22 222ビル3F
営業時間:11:00~19:00(展示時のみオープン)
TEL:0952-27-6262
Design Office and Shop 1.5|デザインオフィス アンド ショップ 1.5
佐賀市水ヶ江1-2-16
営業時間:13:00~17:00 店休日:火・水・木
TEL:0952-27-6262
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