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開戦84年 陳擎耀(チェン・チンヤオ)展:戦争と美術

「祖父は自分のことを“日本人”、父は“中国人”と思っていたが私は“台湾人”である。」

日程  2025/07/12(土) 〜 2025/08/31(日)
会場 田川市美術館
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 日本、中国、北朝鮮などの指導者を自らの顔に置き換えた肖像画や、戦う美少女の姿にアジア諸国間の政治情勢を投影した作品を手がける台湾出身のアーティスト、陳擎耀チェン チンヤオ(1976~ )の個展。
 2025年は終戦80年の節目の年ですが、第二次世界大戦の開戦からは84年にあたります。本展では、陳擎耀チェン チンヤオの作品に加えて、制作のために参照された戦争記録画や戦時中の各種資料もあわせて紹介。「終戦」という言葉の概念や時間的区切りを越え、日本をはじめとする東アジアの戦中~戦後の歩みを連続的、多視点的にとらえなおすことで、現代東アジアの社会や文化、民族性などについて再考察します。

7月12日(土)14時からは、アーティスト、本展レジストラー、国内美術関係者を招き、展覧会のオープニングを記念したシンポジウム、7月20日(日)11時からは、ツキ市『ちいさな台湾風マーケット』を開催。

陳擎耀チェン チンヤオChen Ching-Yao
1976年台北市生まれ、現在台北市在住。2006年台湾・台北芸術大学美術科美術創作修士課程卒。異国間の文化や人種、民族の違いなどを題材に、ユーモラスな写真、映像、絵画作品を制作している。2000年「台北美術賞」(台北市立美術館主宰)にてグランプリ受賞。2009年にはアメリカのアジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を得て、ニューヨークにレジデンス滞在した。作品のテーマは権力やシンボルの解体。日本や韓国のポップカルチャーや、アジアの政治家の肖像を引用し、それらを「笑い」をともなうイメージへと変容させたり、戦争記録画を現代に再生するような作品を数多く手がけている。

作家の言葉
東アジアの国々は、千年に及ぶ儒教の伝統と19世紀の近代民族主義国家的概念の二重の影響のもとで、システムと組織を特に重んじてきた。誰もが社会の封建的なシステムの中で決められた役割を、適切かつ地道に演じなくてはならず、当然そこに現れる個性的特徴はすべて消し去らなくてはならない。だからこそ朝になって軽快なラジオ体操の音楽が流れて来ると、私たちは知らず知らずのうちに手足を動かしてしまう。だからこそ私たちが追いかける韓国のアイドルグループは美容整形や化粧や髪型のせいでみな同じように見え、AKBやHKTやNMBなどの、メンバーが限りなく増殖していく、まるで軍隊のような大編成の美少女アイドルグループが登場するのである。当然それぞれの顔を識別するのは至難の業であり、しかも本物の戦場のように、前に立つ兵士が倒れると後ろの兵がすぐにその位置に就く。あるいはこれらの少女アイドルグループと、足を高く振り上げて歩く北朝鮮の女性の閲兵は、本質的には同じであるのかもしれない。どちらも華やかに咲き乱れながら、リーダー(あるいは組織)を声高に呼び求めるユートピアの花なのだ。

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