江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
秋吉真由美 2022/04/22 |
江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎(1760~1849)。新デザインのパスポートの査証ページに代表作「冨嶽三十六景」があしらわれるなど、近年でも話題を集め、世界的にも評価が高い北斎の作品を集めた特別展「北斎」が4月16日、九州国立博物館(福岡県太宰府市)で始まりました。
北斎の代表作《冨嶽三十六景》が登場
まず迎えてくれるのは、代表作である版画シリーズ《冨嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)》。
亡くなる3カ月前に描いたという肉筆画《富士越龍図(ふじごしりゅうず)》もお目見え。
九博所蔵の《日新除魔図》全場面が本邦初公開!
晩年、北斎が魔除けを願いながら毎朝書き続けた重要文化財《日新除魔図(にっしんじょまず)(宮本家本)》の全場面が本邦初公開。219枚の連作で、2017年に古美術商・坂本五郎氏(1923~2016)より同館に寄贈されました。
半紙にのびのびと描かれた獅子や獅子舞。なめらかながらもダイナミックな筆さばきは間近で見ると圧巻。北斎の豊かな筆致が手に取るように感じられます。
同作品は撮影もOK。描いた日付もあわせて展示されていますので、誕生日や来館日などを探してみては。
目が釘付けになる美人画
数え年20歳の頃の北斎は、勝川春朗と名乗り、勝川春章(1743~1792)に師事。役者絵などを学びます。春章の手法を継承しつつ、北斎の美人画を発展させていきます。
北斎の “Great Wave”
北斎と言えば “Great Wave”。70歳ごろに発表した《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》で描いた波は、洋風画を得意とした司馬江漢(1747~1818)の波をルーツに、北斎が30年以上の試行錯誤の末に誕生したものだといいます。“グレートウェーブ誕生”と題して、北斎の波が誕生するまでの変遷を紹介するエリアは必見です。
西洋に影響を与えた北斎
西洋で起こった日本美術ブーム「ジャポニスム」で、圧倒的な支持を集めた北斎。《蛙・蜻蛉他『北斎漫画』初編》(後期展示 5/17~)のトンボをモチーフにしたティファニーのランプシェード《蜻蛉文ランプ》など、北斎の影響を受けた作品も並びます。
九州初公開の祭屋台の天井絵
北斎が手掛けた長野県の小布施・東町の祭屋台の天井絵、長野県宝《龍図(東町祭屋台天井絵)》《鳳凰図(東町祭屋台天井絵)》が九州初公開。数え年85歳の北斎が描く、迫力満点の鮮やかな作品です。
特別展「北斎」の開催は、6月12日まで。
会期中、大幅な展示替え(前期展示=4/16~5/15、後期展示=5/17~6/12)があります。どうぞお見逃しなく。
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2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
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