江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
秋吉真由美 2019/12/12 |
九州国立博物館(福岡県太宰府市)で開催中の特別展「三国志」。展示をより深く楽しんでもらおうと11月23日に開かれた、三国志の深い魅力に浸れる一夜限りのイベント「夜な夜な三国志」の様子をお届けします。
イベントの目玉として開催されたトークショー「夜な夜な無双秘話」は、歴史シミュレーションゲーム「三國志」シリーズやアクションゲーム「真・三國無双」シリーズを手がけた「コーエーテクモゲームス」のプロデューサー鈴木亮浩さんと越後谷和広さん、三国志好きの“歴ドル”小日向えりさんが登壇。会場に集まった三国志ファンを前に、三国志の魅力やゲーム制作秘話など、ココだけでしか聞けない三国志トークを繰り広げました。
「学生の頃は、夜な夜なゲーム『真・三國無双』を楽しんでいました」という小日向さんは、大学の卒業式で着たという諸葛亮(しょかつりょう)の扮装で登場。小日向さんは三国志検定1級を持つ、筋金入りの“三国志好き”。三国志の魅力について、「魏・呉・蜀のどこも完全な悪ではなく、それぞれの正義がぶつかり合っているところ、キャラクターが個性豊かであるところ、日本史とは違ったダイナミックさが大きな魅力ではないでしょうか」と話します。
鈴木さんは「高校生の頃に三国志ゲームにハマったのをきっかけにゲーム業界を目指した」と明かし、「私がプロデューサーを務めた『三國志13』は、憧れていたゲームだったので毎日ワクワクしながら作っていました」といいます。
コーエーテクモゲームスが手がけるゲーム「三國志」「真・三國無双」は、次々と最新作が生み出されている人気シリーズ。三国志やゲームファンから絶大な支持を集めています。
「このシリーズが生まれたのは、歴史シミュレーションゲーム『信長の野望』を手がけたシブサワ・コウ(コーエーテクモホールディングス社長の襟川陽一さん)が、次回作は自身も好きな『三国志』をモチーフにした作品を作ろうと思ったのがきっかけ」(越後谷さん)だそう。「当時は横山光輝さんの漫画や(NHKの)人形劇など、三国志がブームになりつつありました」と振り返ります。
鈴木さんは「ゲームはシリーズで次々と生み出しますが、三国志を題材にしている以上、当然ストーリーは同じ。前作を楽しんでいる方も飽きさせないよう、登場人物を増やしたり、新しいキャラクターと既存キャラクターがかかわるエピソードを継ぎ足して新たに展開させたり。新作を作る際は、過去の作品と差別化をする工夫を凝らしています」とシリーズ作品を生み出す苦労も明かしました。
それぞれに好きなキャラクターがいるようで、鈴木さんは「無双シリーズでは主役級の『夏侯惇(かこうとん)』」、越後谷さんは「張飛(ちょうひ)」、小日向さんは「趙雲(ちょううん)」を挙げ「とにかくカッコイイ!!」と絶賛。越後谷さんは「多少、ゲーム制作過程で好きなキャラクターをちょっとだけ強くしたりすることもある(笑)」と会場の笑いを誘っていました。
「キャラクターデザインは、基本的にデザイナーが顔を描いていきますが、多少はその時流行っている芸能人の顔を参考にすることもあります」と鈴木さん。「全体のバランスを見て最終的にキャラクターデザインを決めていきます。ユーザーはやはりそれぞれに思い入れがあるキャラクターがいますので、『この武将はこんなに知力低くないぞ』とご意見いただくこともありますよ」とも。
「魏・呉・蜀それぞれの武器の変遷の違いが興味深かったですね。地形や環境で武器の変遷が違ってくるという新たな発見は、ゲームに反映できたら楽しいかもしれません。あと、横山光輝さんの漫画から三国志に夢中になりましたので、原画はときめきました!」(越後谷さん)
「曹操(そうそう)の書など、漢字がとてもきれいだったのが印象的でした」(鈴木さん)
「1800年も前の時代の人々が確かに生きていた、と感じられる展示が感激しました。曹操の書もですが、本当に生きていた人なんだなと感じます。曹操の墓は最近発見されましたが、発見と同じ時代に生きていられることも感慨深いです」(小日向さん)
ここで「真・三國無双」シリーズ公認ものまね芸人のガーリィレコードの2人がステージに登場。「真・三國無双」シリーズの数々のシーンを再現したものまねをYouTubeにアップし、登録者数は65万人超という、同シリーズファンにはおなじみの2人です。フェニックスさんは「『真・三國無双』は小学生の頃からずっとやってきました。大好きですね」と話します。
「馬に乗った馬超のチャージ攻撃の広すぎる攻撃範囲」「真・三國無双8で村人に話しかけるボタンが変更されたため、起きるミス」など、“細かすぎるけど分かる人には伝わる”真・三國無双ものまねを生披露。再現シーンのタイトルを伝える段階で笑いが起きるほどに会場を盛り上げていました。
ステージの前に展示も楽しんだという2人。「当時のものを生で見られたという感動がありますね」とフェニックスさん。高井佳佑さんは「曹操の墓は迫力があって圧巻でした。あれが地下にあるんですもんね」と驚いた様子でした。
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
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