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西方に極楽あり21  現代版 十界双六【連載】

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末吉武史
2018/10/22
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現代版 十界双六

 

子どもの頃、友達や家族と「人生ゲーム」というボードゲームを楽しんだ方も多いのではないでしょうか。
僕は持ってなかったので近所のケンちゃん(いや、ターくんだったか?)の家でよく遊びました。
実はこの種のゲームは日本にも古くからあり、今回展示した「十界双六(じっかいすごろく)」もそのひとつです。「南・無・阿・弥・陀・仏」と書かれたサイコロを振り、仏教で説かれる様々な世界をめぐり、いち早く仏(ほとけ)に到達すれば勝ちというもの。


   


「人生ゲーム」ではトランプ億万長者を目指すのに対し、悟りを目指すあたりがシブイですね。
振り出しは私たち人間が住む南閻部州(なんえんぶしゅう)で、サイコロを振ってコマを進めていきます。升目には次に進む升目が指定してあり、地獄や畜生(ちくしょう)、餓鬼(がき)といった迷いの世界に落ちたり、都卒天(とそつてん)をはじめとする天界に昇ったりします。さらに上には羅漢(らかん)や菩薩(ぼさつ)など修行の進んだ境地があり、やがて仏(ほとけ)に至るという仕組みです。
面白いのはいちばん下の升目で、焦熱(しょうねつ)や無間(むけん)といった各種地獄が並び、中には一度入ったら二度と出られない永沈(ようちん:要するにゲームオーバー)という升目があります。
仏教の知識がなくても遊んでいるうちに仏教の世界観が理解できる優れもので、現代の私たちでも十分楽しめそうです。そこで、浄土九州展では現代版の「十界双六」を作ることにしました。
原案とキャラクターデザインは筑紫女学園大学の乙女たちに、そして全体の仕上げとデザインは当館のK口学芸員に丸投げお願いし、かわいらしい現代版「十界双六」が完成しました。

 

 

双六の裏面にはほのぼのした登場キャラと、お釈迦様の前世物語の説明があったりして心が和みます。
さて、この双六、当初100円で販売するとか図録の付録にしようとかといろいろ考えたのですが、結局博物館ホームページから誰でもダウンロードして使えるように、ということになりました。
使い方は厚めのA3用紙にカラー印刷してサイコロとコマをハサミで切り抜き、のり付けして組み立てるだけ。
手先を使うと脳も活性化するらしいので、みなさんぜひチャレンジしてくださいね。

 

 

=2018年10月9日福岡市博物館ブログに掲載=

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