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【山下清の生誕記念展、仏画家・シダネルとマルタン2人の国内初展覧会など】2022年、鹿児島市立美術館の注目展覧会!

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アルトネ編集部
2022/04/07
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 九州、山口エリアの展覧会情報を発信するARTNE(アルトネ)による、各施設の展覧会ラインナップから注目の展覧会をご紹介するシリーズ。今回は鹿児島市立美術館編です。

 

■放浪の天才画家・山下清の生誕100年を記念した展覧会

山下清《長岡の花火》1950年、貼絵、53×75㎝
©Kiyoshi Yamashita / STEPeast 2022

特別企画展「生誕100年 山下清展」
2022年3月25日(金)~5月5日(木・祝)

 放浪の天才画家・山下清(1922~1971)の生誕100年を記念して、約150点の作品を紹介します。生い立ちから才能を開花させた八幡学園での貼絵との出合い、代名詞となった日本各地への放浪、円熟期のヨーロッパ旅行まで、代表的な貼絵を中心に油彩、水彩画、ペン画、陶磁器など未公開を含む豊富な作品・資料から画家の全貌に迫ります。鹿児島を描いた、桜島、開聞岳などの作品もお楽しみください。

 

 

■鹿児島ゆかりの近現代作家による“花鳥風月の美”

満田天民《菜の花》

小企画展「花鳥風月 響き合う日本画と工芸」
2022年4月1日(金)~5月5日(木・祝)

 花鳥風月とは自然の美しい風物を意味する言葉です。季節とともに移ろう自然の姿は、古来より日本の美術や工芸の題材として愛されてきました。花鳥風月の美を、満田天民や宮之原謙、帖佐美行など、鹿児島ゆかりの近現代作家による日本画・陶芸・金工から紹介します。

 

 

■新たに収集した郷土作家の作品がお目見え!

橋口五葉
《1914年カレンダーを手にする女(英語版)》

小企画展「令和3年度 新収蔵品展」
2022年5月24日(火)~7月10日(日)

 作品収集は、美術館の最も重要な活動の一つです。昨年度に収集した木村探元、橋口五葉、帖佐美行などの作品を一堂に展示します。近世から現代までの様々な郷土ゆかりの作家たちによる、絵画から工芸まで様々なジャンルの作品の数々をお楽しみください。


 

■アンリ・ル・シダネルとアンリ・マルタン、2人の画家を紹介する国内初の展覧会

アンリ・ル・シダネル《ジェルブロワ、テラスの食卓》1930年、フランス、個人蔵 © Luc Paris

特別企画展「シダネルとマルタン展」
2022年7月15日(金)~8月31日(水)

 フランスで19世紀末から20世紀前半にかけて活躍した、アンリ・ル・シダネルとアンリ・マルタンの2人の画家を一緒に紹介する国内初の展覧会を開催します。月夜や夕暮れといった静謐な風景を抑制された色調で詩情豊かに描いたシダネル。明るい陽光に照らされた風景や人物を暗示的な表現で描いたマルタン。生涯にわたって親交を深めた2人の画家の穏やかでどこか神秘的な光や色彩に彩られた作品世界をお楽しみください。


 

■「旅情詩人」川瀬巴水の画業を時代ごとに紹介

川瀬巴水《芝増上寺(東京二十景)》
1925年、渡邊木版美術画舗蔵

特別企画展「川瀬巴水―旅と郷愁の風景―」
2022年9月30日(金)~11月6日(日)

 大正・昭和期に日本各地を旅し出会った風景を抒情的な木版画に表し、「旅情詩人」と呼ばれた川瀬巴水(1883~1957)。独特の風景描写や、職人との協働から生まれた高度な木版技術による繊細な表現は、今なお国内外の人々を魅了しています。本展では画業を時代ごとに紹介し、代表作のほか、まとめて見る機会の少ない連作も展示します。また、鹿児島の風景を描いた作品や、同時代に木版画を手がけた郷土作家・橋口五葉の作品から鹿児島とのつながりにも注目します。心に沁みる風景美をめぐる旅をお楽しみください。


 

■『安藤広重画 東海道五十三駅風景続画』を浮世絵研究資料とともに紹介

《東海道五拾三次之内 日本橋

小企画展
広重vs五葉 甦る浮世絵風景版画の傑作~復刻『保永堂版 東海道五十三次』

2022年12月20日(火)~2023年2月5日(日)

 大正期に新版画で名を馳せた橋口五葉は、優れた浮世絵研究者でもありました。本展では、江戸時代の名作を後世に遺すべく五葉自ら編纂監督し岩波書店から出版した『安藤広重画 東海道五十三駅風景続画』の収録作品を、後の私家版にもつながる浮世絵研究資料と共にご紹介します。

 

■美術館初心者からベテランまで、“美術館指南”のユニーク展覧会!

海老原喜之助《樵夫と熊》

小企画展「鑑賞入門 みるを楽しむ」
2023年2月7日(火)~3月19日(日)

 美術館での鑑賞が初めての人からベテランの人まで、会場内の「問いかけ」を頼りに、自分なりの見方・感じ方で鑑賞を楽しめる作品を集めました。自分自身や一緒に鑑賞する人と対話をしながら鑑賞を進めてみませんか。

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