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いま出会う 名画が奏でる8つのフーガ④2人の天才ー藤島武二と青木繁(全5回)【コラム】

2018/09/06 LINE はてなブックマーク facebook Twitter
藤島武二《天平の面影》
1902年、油彩・カンヴァス
重要文化財
石橋財団ブリヂストン美術館蔵

「奏でる女性たち 藤島武二」の章は、鹿児島市出身で日本洋画壇の黎明(れいめい)期の重鎮、藤島の代表作「天平の面影」(国重要文化財)を中心に、多様な女性の美をテーマにしている。
正倉院にも収められた弦楽器を手に立つ女性は、幾重にも色彩が重なり、えもいわれぬ気品が漂う。一方、同じく天平時代を描いた青木繁「光明皇后」は、おおらかな筆致の小品ながら、歩み出る皇后の姿は何か物語の場面を思わせる。

青木繁《光明皇后》1905年、油彩・カンヴァス
石橋財団ブリヂストン美術館蔵

2人の“天才”がともに日本の古代へ思いをはせたのは、偶然だろうか。市美術館の佐々木奈美子学芸員は、明治30年代、日本人の間に自らのアイデンティティーを求める潮流があったとみる。「明治維新の激動が過ぎ、もう一度日本のルーツを振り返る動きが出た。古い歴史を、西洋の情報も踏まえて新たなイメージで描く。女性像を通して、神的なものに触れていく。近代日本絵画の歩みがここにある」

=8月28日西日本新聞朝刊に掲載=

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