草野貴世 その表層の深淵なるは…
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2019/03/04 |
大分市出身の建築家磯崎新さんが故郷で講演を行い、幼少期からポストモダン建築の旗手として注目されるころまでの歩みを振り返った。講演会は、磯崎さんが初期に設計した同市の大分県立大分図書館がアートプラザとしてリニューアルし20周年となるのを記念し、昨年末に開かれた。
磯崎さんは1931年生まれ、東京大で建築を学んだ。九州では、重厚感のある西日本シティ銀行本店(福岡市)や、双眼鏡のような北九州市立美術館本館などが知られる。
当初は画家を志していて、「(大分に)キムラヤ画材店という店があり、僕はもっぱらそこのデッサン会に通っていた」と表現者としての原点を語った。大学は建築学科を目指していたのではなく、「キムラヤでやっていたデッサンが面白くて、唯一デッサンをしていたから建築学科に行ったんです」と建築との意外な出合いを明かした。
丹下健三さんに師事し卒業設計に取り組んでいた際、図面を引いている磯崎さんのところに丹下さんが来て、「これ、ミース(・ファン・デル・ローエ、ドイツ出身の建築家)かい」と聞いてきたが、「違います」と答えてしまったというエピソードを披露。「丹下さんはコルビュジエ(フランスの建築家)ならOKでミースはまねするな、という感じがあった。実際はミースだったんですが」と振り返った。
講演会で進行役を務めた大分大の佐藤誠治名誉教授は、「磯崎さんの建築は非常に論理的。空間の構造を大事にしている」と指摘した。会場には建築を学ぶ学生も多く来場。磯崎さんは「先生と同じ物を作っても意味がなく、誰もやったことがないことをやらなければならない。それは、自分で探すしかありません」と古里の後輩にエールを送った。 (藤原賢吾)=2月27日 西日本新聞朝刊に掲載=
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