コラム
日程
2018/02/10(土) 〜 2018/04/08(日)
会場 九州国立博物館 |
日本⼈と⽂字の本格的なかかわりは、1300年以上前の奈良時代にさかのぼります。当時憧れの⼿本は、中国4世紀の王羲之(おうぎし)の書でした。その⾁筆は天災・人災によりすべて失われましたが、唐時代の中国で精密に再現された⾄⾼の複製が、王羲之の書の真価を今に伝えています。本展では、書聖とよばれた王羲之を源泉とする⽇本の書の豊かな流れをご紹介します。
豊かな自然と四季の変化に恵まれた日本の風土と人々の感性に磨かれた日本の書は、平安時代の仮名の成立に見られるように、漢字も丸みを帯びるなどして日本化し、優美な和様(わよう)の書が広がりました。また中世には、禅宗とともに中国宋元時代の書法が流入し、いっぽう和様の書は個性化と深まりを見せ、書き手の層も拡大しました。教科書に出てくる武将や僧侶など歴史上の著名⼈の自筆の書もご紹介します。さらに江戸時代には見た目の面白さや斬新さにあふれた書が、数多く現れます。本展をとおして、書のもつさまざまな魅⼒を感じていただけることでしょう。
“打つ”⽂字にはない、筆で書かれた潤いのある⽂字の姿と書きぶりに、時空をこえた筆者の思いや⼼の動きを見つめてみませんか?
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