
民藝 MINGEI-美は暮らしのなかにある
2025/02/08(土) 〜 2025/04/06(日)
福岡市博物館
秋吉真由美 2020/02/14 |
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九州国立博物館(福岡県太宰府市)で開催中の特別展「フランス絵画の精華」。ルーヴル美術館や大英博物館所蔵のデッサン17点のほか、ルーヴル美術館やヴェルサイユ宮殿美術館、イギリスのスコットランド・ナショナル・ギャラリー、東京富士美術館などが所蔵する油彩画は日本初公開17点を含む計69点を一堂に展示しています。17世紀の古典主義、18世紀のロココ主義、19世紀の新古典主義やロマン主義、印象派の誕生まで、3世紀にわたって変遷したフランス絵画の歴史をたどります。
フランス美術の基礎を巡る
第1章は「大様式の形成、17世紀:プッサン、ル・ブラン、王立美術アカデミー」。ルイ14世のもと、1648年に王立美術アカデミーが創設。“画家哲学者”と呼ばれたニコラ・プッサンによって、フランス美術の基礎が築かれました。そうして生まれた古典主義の美術は、「大王」と呼ばれたルイ14世にちなみ、「大様式」と呼ばれます。色彩よりもデッサンを重要視した時期だと言われています。
華やかなロココ美術全盛期
第2章は「ヴァトーとロココ美術-新しい様式の創出と感情の表現」。ロココ美術全盛の18世紀は、デッサンより色彩を好む動きが見られます。ジャン=アントワーヌ・ヴァトーは、宮廷貴族を真似て、市民が野外で宴を開く様子を描く「雅宴画」を描くように。王妃マリー・アントワネットお気に入りの女流肖像画家エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブランが描いた肖像画も見られます。
日本初公開のデッサンが一堂に
第4章は「デッサン」(章の順序は前後しますが、会場ではこの順序で展示されています。)ルーヴル美術館、大英博物館所蔵の日本初公開16点を含む、デッサン17点を展示しています。細かい線、柔らかくも力強いタッチが間近で楽しめます。
続いて、フランス革命から印象派誕生前夜までを紹介する、第3章「ナポレオンの遺産-伝統への挑戦と近代美術の創出」へ。ナポレオンは美術家たちにも多くの影響を与え、表現の自由が広がります。デッサンを重視した、滑らかな絵肌を実現したウィリアム・ブグローの作品も見どころ。
最後は、印象派の父・マネの作品で新たな時代の到来を予感させつつ、本展の展示は終わります。
宝塚歌劇『ベルサイユのばら』衣装 特別展示も
また、展示室出口付近には、フランス革命を背景に描いた宝塚歌劇『ベルサイユのばら』の衣装が飾られています。豪華絢爛な衣装を間近で堪能できます。
ここでしか買えないグッズが集結
ロビーでは、会場限定のグッズが続々。作品にちなんだ商品もあり、お土産にもオススメです。
柔らかく、丸みを帯びたタッチ。陰影を効果的に魅せたレイアウトが絶妙なフランス絵画たち。そんな絵画を眺めるだけでも優しい気持ちになる気がします。ぜひ、会場でフランス美術を彩る美術家たちに想いを馳せてみてください。
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